出生体重データを更新しました
最近こまめにコラム更新ができていて嬉しいです。
体外受精卵産子の出生体重データを更新したので公開します。
今回は種雄牛別のデータも作ってみました。前回コラムはこちらです。
・条件
レシピエント:ホルスタイン経産牛
受精卵:黒毛和種繁殖雌牛からOPUにより卵子回収後、通常精液で体外授精処置を施し作成した黒毛和種体外受精卵
出生時期:2023年1月1日~2023年6月23日
出生場所:ノベルズグループ酪農牧場
出生頭数:流死産含む628頭 ※単子出生のみを集計
分娩誘起:予定日を5日過ぎたら分娩誘起
体重計測タイミング:生後すぐの初乳給与前に体重計で計測
死産・流産の判定:予定日2週間前までに生まれて死亡した場合に流産、2週間以内に生まれた場合に死産と定義
※安福忠平、紀久6、晴久桜5はノベルズ所有種雄牛
図1.ホルスタイン経産牛へ黒毛和種OPU卵を移植した場合の出生体重データ-雄メス合計値
出生時期が冬に偏っていることと、増体系血統が多いため、前回集計時より平均体重が2kgほど増えています。
60キロ以上率の発生割合も2%ほど増加しています。
図2.ホルスタイン経産牛へ黒毛和種OPU卵を移植した場合の出生体重データ-雄子牛のみ
図3.ホルスタイン経産牛へ黒毛和種OPU卵を移植した場合の出生体重データ-メス子牛のみ
メス子牛が雄と比べて僅かに平均体重が低いですが、過大産子発生率はメスの方が高い結果となっています。
AIで繁殖和牛から同一血統が生まれる場合は平均体重としてマイナス5~10キロくらいになると思います。
余談ですが、英貞は生まれが小さめなので未経産にも使えそうですね。子牛の体つきや顔の特徴、増体の感じから、一代祖の勝早桜5より二代祖の百合茂に似やすくなるのかなという印象です。
ちなみにコラムのサムネイルは英貞のメス産子です。
出生体重データ、ぜひ受精卵購入、移植の際の参考にしていただければと思います。