酪農事業
2011年より事業を開始した酪農事業の拠点は、株式会社ノベルズデーリィ―ファーム(清水町)、株式会社浦幌デーリィファーム(浦幌町)を中心に3箇所。生乳と子牛を生産しています。
ノベルズデーリィーファーム:乳用牛約3,500頭を飼養する“ギガファーム”
酪農事業においては、肉牛事業で培われた「受精卵生産」「繁殖」「育成」のノウハウが生かされ、ノベルズデーリィ―ファームの設立以来、十勝管内清水町で運営する酪農牧場の規模拡大を推し進め、現在、乳用牛のホルスタイン約3,500頭を飼養する国内最大級の“ギガファーム”となっています。また、2019年開設の第2拠点、浦幌デーリィファームでは約2,300頭を飼養しています。
生乳出荷は2020年に5万トンを突破
ノベルズグループ全体の生乳出荷は2020年度に5万トンを突破。2022年度実績では、ノベルズデーリィ―ファーム:33,965トン、浦幌デーリィファーム:20,771トンと、道内2拠点の合計では54,736トン(グループ合計57,374トン)となっています。また、2016年にはノベルズデーリィ―ファームで“農場HACCP”の認証を取得し、品質管理のマネジメント手法を導入するなど、より安心で信頼できる生乳の生産に努めています。
全国的に不足する黒毛子牛の生産にも注力
また、ノベルズグループの酪農牧場では、受精卵移植による繁殖に取り組んでおり、乳用牛のホルスタインから黒毛子牛を取り上げる独自のスタイルを確立。近年、国内の畜産業界において、黒毛子牛の“不足”が問題としてクローズアップされる中で、黒毛子牛の安定供給に向けて、子牛の生産にも引き続き注力していく方針です。
バイオガス発電所が稼働中
ノベルズグループでは、酪農事業の推進にあたり、畜産系バイオマスを原料とするバイオガス発電所を2017年春に稼働。新たな循環型農業に取り組んでいます。
ノベルズが目指す新しい地域循環型農業の中核的な存在が、2015年に設立した株式会社御影バイオエナジーが建設した「御影バイオガス発電所」です。
プラントは、発酵槽4基の2系統、出力750kWで、一般家庭約1,000世帯の消費電力をまかなえる発電能力を備えています。また同時に、発酵後に分離される有機肥料の「消化液」も生産しています。
また、浦幌デーリィファームでは、牧場に併設する自家消費型のバイオガス発電所が、2022年5月に本格稼働を開始しました。
「地域共生」の新しい循環をつくる
「御影バイオガス発電所」は、酪農牧場から搬入する畜産系バイオマスの利活用によって、私たちノベルズグループも暮らす地域社会電力を供給。良質な有機肥料の「消化液」を安価で地域の農家に提供し、酪農牧場のホルスタインの飼料となるデントコーンの栽培を委託。ノベルズグループが推進する「地域共生」のひとつの形として、地域のコミュニティと農業に新しい好循環を創出する構想です。
家畜飼料の“地産地消”
特に地域の畑作農家との連携は、ノベルズグループが進める酪農事業の今後の展開にとって重要な意味を持っています。ただ最も大切なのは、デントコーンを栽培してもらう畑作農家の方にとって、輪作体系の強化や増益といった目に見えるメリットを享受していただき、そして結果的に、ノベルズグループも、飼料であるデントコーンを確保できるという「共生」の関係であると考えます。
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