地域共生シリーズ⑥ 帯畜大と共同研究
ノベルズグループの肉牛・酪農・食品の3事業の取り組みを多彩な切り口で紹介する記事広告「地域共生シリーズ」。連載の6回は、帯広畜産大学との共同研究をレポートします。
十勝毎日新聞に掲載(2017年1月16日)
知恵結集 解き明かせ、おいしい牛肉の秘密ーー。
消費者が求めている牛肉の“おいしさ”とはなにか。自社ブランドの「十勝ハーブ牛」を販売するノベルズグループは、お客さまに喜んでいただける牛肉の生産に向けて、帯広畜産大学と共同研究を進めています。
30年にわたり10万頭以上を撮影
私たちが〈和牛〉のステーキと聞くと、国産牛の高級ブランドや贅沢な霜降り肉を連想するが、世界では様相を異にする。「大変、残念なことですが、世界の食肉マーケットでは一般に、〈和牛〉はオーストラリア産です。オーストラリアは国を挙げて、輸出や国際的なPRに力を入れており、日本のお株が奪われてしまった格好です」と話すのは、牛肉の格付け研究の第一人者である帯広畜産大学の口田圭吾教授。
ふんだんにサシの入った“上物”を最高の「A5」などと表す格付けは、枝肉の肋骨部分をザックリ切り、その断面の具合で決められるが、口田教授は、この断面をカメラで撮影して、画像を分析する手法を開発。欧米やアジアなど海外にも赴き、30年以上かけて10万頭以上を撮影。血統や肉質の改良に役立ててきた。「他国の追随を許さない日本の肥育技術。高い品質が世界に理解されるのに、研究が役立てば」
口田教授がノベルズグループと共同研究を始めたのは、8年ほど前。当時、交雑種の雌牛を長期飼養する「十勝ハーブ牛」を初めて出荷したが、従来にないカテゴリーで、市場の評価が定まらなかった。そこで、肉質の改善や安定化につなげようと、地元の畜場から出荷する枝肉の撮影を始め、現在も続いている。
数百人規模の食味試験を実施
複雑に食感や肉質が影響する“おいしさ”とはなにか、実は、アカデミックの世界に定説がない。「理化学的に説明がつかず、世界の研究者が、味覚や嗅覚の官能を再評価しつつある」という阿佐玲奈さん(研究補助員)は、数百人規模の食味試験をノベルズグループの協力で実施し、“おいしさ”を探求している。
また、枝肉の画像や飼養データを検証し、飼料の配合といった牧場の業務の改善活動にも取り組んでいる。ひとつの改善にも1年以上かかり、膨大な手間と根気の必要な作業だが、口田研究室のOGであり、ノベルズ畜産事業本部課長の本田三華は「おいしさが世界に認められるよう、皆さんの知恵と力を借りて、より高度な生産ノウハウの確立を目指しています」
帯広畜産大学との共同研究による論文
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