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田舎暮らし、だからこそ!北海道移住で出会える野生動物たちを紹介します
移住の豆知識
公開日:2023年1月10日

田舎暮らし、だからこそ!北海道移住で出会える野生動物たちを紹介します

ノベルズウェーヴは「酪農」や「田舎暮らし」の魅力を発信するWEBメディアです。これまで数多くの北海道移住者のお話を聞いてきました。振り返ると、みなさんが移住の決断に至ったきっかけは、北海道の風景や自然の多様性など、感覚的な面に惹かれて決断したケースが多いように思えます。そこで、今回は北海道移住をすることで出会える豊かな「野生動物」をご紹介します。

目次

北海道の野生動物が本州とまったく異なる理由

北海道は言わずもがな生物の宝庫なのは、北海道の雄大な自然と独特の生態系にあります。皆さん「ブラキストン線」という言葉をご存知でしょうか。おそらく知っている人は少ないと思いますので、Wikipediaに手助けしてもらって説明していただきましょう。

「ブラキストン線(ブラキストンせん、英: Blakiston Line)とは、津軽海峡を通る動物相の分布境界線である。津軽海峡線(つがるかいきょうせん)ともいう。(中略)動物相はブラキストン線を境に北のシベリア亜区と南の満州亜区に分かれる。ブラキストン線は、ツキノワグマ、ニホンザル、ニホンリスなどの北限、ヒグマ、ナキウサギ、エゾシマリスなどの南限となっている。
(Wikipediaより)

要は、北海道と本州とで生息している動物の種類がかなり異なって生態系がまるっと変わっている事を示しています。そうなった理由は、津軽海峡は水深が深く、北海道と本州ははるか昔から陸地が繋がらずに、多くの動物が生息域を広げることができなかったからだと言われています。

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北海道の動物といえば!シマエナガ、エゾリス、キタキツネ……

北海道の個性豊かな野生動物たちは、同じ系統種でも、体の大きさや形態などが大きく違ってきます。また、夏と冬で見られる姿も変化する動物も多く、季節の変化を動物で味わうことができるのも北海道の面白いところかも知れません。「北海道といえば!」という野生動物の紹介をしていきます!

■シマエナガ
シマエナガはエナガ種の亜種で、北海道でしか見られない鳥です。エナガとは鳥類スズメ目の科ですので、実はシマエナガはスズメの仲間なのです。北海道全域に生息しており、街中の公園などでもよく見られます。

シマエナガの特徴は何と言っても、この小さな目とぬいぐるみのようなふわふわ感ですよね。つぶらな瞳で首をかしげて、こちらを見られたらスマホを構えて写真を撮りたくなるのも頷けます。また、鳴き声も特徴的で「ジュリリリ」といった鳥とは思えないような鳥き方をすることがあります。北海道のバードウォッチャーはこの鳴き声を頼りにシマエナガを探すことも多いみたいで、みなさんもぜひチャレンジしてみてください。

因みに、シマエナガは夏と冬でその姿が一変する動物の一つです。夏はフワフワの羽がなくなり、頭と羽は灰色がかります。白いフワフワの姿は冬にしか見られないため、注意が必要ですね。

■エゾリス
エゾリスはキタリスの亜種で北海道に生息するリスです。私が北海道に移住して一番驚いたのが、このエゾリスの大きさだったかもしれません。おそらく本州の人がイメージしているリスというのは、小さく手のひらサイズのシマリスで、万人が可愛いと評する動物だと思いますが、エゾリスはその小柄さが全くありません。エゾリスは体長は25cm前後でシマリスなどと比べるとだいぶ大きく、感覚的に2~3倍の大きさはあります。大きなしっぽも特徴的で一見うさぎのようにも見えるかもしれません。毛色は、夏は茶色・冬は灰色に変化し、1年を通してお腹は白です。

エゾリスは北海道全域に暮らしており、森の中や市内にもよく出没します。足が早く、見つけたとしても一瞬で姿をくらましてしまうので、アイヌ語で「トゥスニンケ」(魔法でさっと消えるもの)とも呼ばれています。比較的北海道固有種で、出会うハードルが低い動物の一つではないでしょうか。

■キタキツネ
黄金色の毛並みがとても幻想的と人気のキタキツネは、北半球に生息するアカギツネの亜種と言われています。本州に生息しているキツネはホンドギツネと言い、別種です。

北海道でキタキツネは道民の身近な動物の一つで、一年の中で何回もその姿を目撃します。その姿は「なまらめんこい!」といいたくなるくらい可愛く、近づいて、撫でてあげたくなってしまいます。しかし、野生のキタキツネはエキノコックスという寄生虫を持っている可能性があるため、間違っても近づいたり、餌をあげてはいけません。

また、もう一つの特徴として、イヌのように「ワンッ」と鳴くため、鳴き声を聞いて振り向くと、キツネがいてびっくりすることもあります。

■エゾジカ
エゾシカはニホンジカの亜種で、北海道全域に生息しています。ニホンジカよりも一回り大きいのが特徴で、奈良県にいるようなニホンジカと比べると、かなり大きく感じることでしょう。寒さの厳しい北海道で生き残るために進化した結果だと言われており、筋肉量はニホンジカの2倍以上はあると言われています。エゾジカと出会うためには、やはり樹木の多い山林地帯がベストポジションです。

主食がどんぐりや木の芽なので、よく放牧牧場の周りで見かけることが多いと感じます。基本的に群れで生活をしているため、3~10頭ほどを一度に見かけます。最近では、都心部にも生息範囲を広げているようで、獣害問題にも発展しています。一個体の成体重は100kgを超えることも珍しくないので、車の運転には最新の注意を払う必要があります。私の知人でシカと激突し、廃車になったケースが意外と少なくないんです。

■エゾヒグマ
エゾヒグマは、ヒグマの亜種で北海道にのみ生息していると言われています。北海道に生息する哺乳類のなかで最も強い陸上動物と考えられ、アイヌ語では、キムンカムイ(山の神)と呼ばれ、神聖な生き物として扱われています。みなさんがよく知るツキノワグマと比較すると大きさは2倍になることもあり、野生の王者として相応しいですね。

よく、ヒグマが渓谷で鮭を採る姿をメディアでみることが多いかもしれませんが、実は基本的には植物を食べることが多い雑食性です。草の葉から果実、木の実を中心に食べていますが、冬眠する前の秋口頃から、豊富なタンパク質を取得するため昆虫、魚、哺乳類を食べ、栄養を確保しています。

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北海道で野生動物と出会いたいなら、国立公園の散策やツアーがオススメ

北海道では道内をドライブで散策することで多くの野生動物と出会う事ができます。おそらく山道や郊外を走るだけでもたくさんの動物をみることができるでしょう。しかし、より多くの種類の動物と出会うならぜひとも北海道内の国立公園へ足を運ぶことをオススメします。ノベルズウェーブは十勝発祥の企業WEBメディアということで、道東方面の自然豊かな「阿寒摩周国立公園」と「釧路湿原国立公園」の2つをご紹介します。

■阿寒摩周国立公園

北海道東部に位置する阿寒摩周国立公園は、北海道で最も歴史のある国立公園の一つです。公園区域の大部分が亜寒帯性の針葉樹林を中心とする天然林に被われ、原始的な姿を有しています。阿寒摩周国立公園の火山と湖が狭い範囲でいくつも近接している地形は、全国的にも貴重です。

公園の中には、夏はトレッキングコースやサイクリングコースが敷かれています。冬は湖上トレッキングという湖が凍っている上を、スノーシューを履いて、ガイドと共に、阿寒の自然を満喫するツアーを開催しています。エゾシカやヒグマ、キタキツネ、エゾタヌキ、エゾクロテンなど数多くの哺乳類が生息しており、ガイドさんが事細かく説明してくれますので、知識が無くても全く問題なく楽しむことができます。

阿寒湖国立公園 環境省HP
■釧路湿原国立公園

泥炭性草原湿地からなる国立公園で、さまざまな動植物の貴重な生息地にもなっています。昭和55年(1980)に中心部が日本で最初のラムサール条約登録湿地となり、その7年後には湿原周辺を含んだほぼ全域が国立公園に指定されました。国内最大級の湿原ということもあって、本州では見ることのできない野生動物も生息しています。日本で唯一繁殖をしているツルの仲間、タンチョウは世界的にも有名です。また、オオワシやオジロワシ、クマゲラ、キタサンショウウオなどの希少動物も生息しており、その中には絶滅危惧種の生物も多く存在しています。

こちらの公園ではカヌーツアーを年中行っており、特に5月~10月のグリーンシーズンと11月~4月のウィンターシーズンで違った景色を楽しむことができるのでオススメです。前者では、雪が溶けた後、餌を活発に探す動物の姿を楽しむことができ、釧路の多様な生態系を肌で感じることができます。後者は釧路川の水分が過冷却での影響で結晶化した樹氷やダイヤモンドダストを見ることができます。冬に見ることができる野生動物としてタンチョウや白鳥などを見ることができ、夏とは違った釧路の姿を感じることができるでしょう。

釧路湿原国立公園 環境省HP

いかがでしたか。今回は北海道移住で出会える道内の動物たちに焦点をあててご紹介してきました。道外移住者の方々は、十勝の人々は、動物とこんなにも身近な場所で暮らしていることに驚いた方は多いようです。これも北海道の雄大な自然がもたらす貴重な資源なのでしょう。北海道は周りを海で囲まれており、かつ本州とは異なる環境のため、独自に環境に適応した動物がたくさんいます。この記事をご覧になっている皆さん、まずは観光から北海道の独特な自然を肌で感じ、ぜひ感動していただければと思います。そしてその虜になった方で、きっとこの自然と共に暮らしていきたいと思ってもらえるとすごく嬉しいです。その時はぜひとも他の記事でご紹介している北海道移住関係の記事も参考にしてくださいね。

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