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驚きの牛乳の効能!北海道の酪農業者が教える牛乳のあれこれ!
酪農を知る
公開日:2023年2月22日

驚きの牛乳の効能!北海道の酪農業者が教える牛乳のあれこれ!

私たちノベルズグループは、北海道で酪農牧場を運用し、消費者の皆さんに向け、日々、牛乳やチーズなどの原料となる生乳を生産しています。生乳は各酪農家たち生産したものと一緒にされて、乳業メーカーへ運ばれ、殺菌・加工された後に「牛乳や乳製品」となり、消費者の皆さんのもとへ届きます。今回はそんな私達の生活を支える牛乳についてピックアップ!牛乳の雑学オンパレードです。


目次

牛乳の歴史について

牛乳は、人類が定住生活を始めた約1年前から消費されていると考えられています。最初は、乳を生産する動物の肉や革を利用することが目的であり、乳を飲む習慣はなかったと考えられています。

乳製品の生産や消費が本格的に始まったのは、紀元前8,000~5,000年頃の中東地域(メソポタミア文明)とされています。遊牧民が乳製品を作り、乳製品を製造・販売する専門業者が現れました。当時は乾燥気候のため、肉や魚が腐りやすく、乳製品が保存食として利用されたとされています。

乳製品は古代エジプトでも生産されており、ヒエログリフには牛乳やチーズなどの乳製品の図像が描かれています。古代ギリシャでも、乳製品は一般的な食品であり、特にチーズは多くの人々に愛されていました。

中世ヨーロッパでは、乳製品が広く消費され、特にチーズは重要な商業品目の1つとなりました。その後、牛乳の消費が広がり、牛乳は裕福な家庭で特別な飲み物として親しまれるようになりました。

20世紀初頭には、牛乳生産において重要な進歩がありました。これには、牛乳の殺菌、乳製品の冷蔵技術、牛の飼育方法の改善が含まれます。牛乳を殺菌することにより、伝染性疾患が広がることを防止できます。乳製品の冷蔵技術が改善され、品質を長期間維持できるようになりました。牛の飼育方法の改善により、乳牛の品種改良が進み、一頭の牛からより多くの牛乳を生産できるようになりました。

また、現代では、牛乳は世界中で消費されており、牛乳の生産量は世界で最も多い乳製品の1つです。牛乳産業が発展して大規模化し、乳製品の加工と販売も大幅に増加しました。大量生産により、牛乳は安く、簡単に入手できるようになり私達の食卓には欠かせない存在となっているのです。

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牛乳の栄養成分と健康への効果

牛乳にはカルシウムやたんぱく質などの栄養成分が含まれており、これらは骨や歯の健康にとって非常に重要です。特に、子どもたちの骨を強くするためには、成長期に必要なカルシウムをしっかりと摂取することが必要不可欠です。

また、人間にとって重要な栄養素の一つであるビタミンDは、カルシウムの吸収を助ける働きがあります。近年、日本の子どもたちのビタミンD不足が問題視されており、O脚や背中が曲がる「くる病」の引き金にもなるので注意が必要です。牛乳はビタミンDの含有量は少ないですが、現在、ビタミンDを強化した加工乳製品も販売されておりますので、そういった商品を飲んで、ビタミンDの補給とカルシウムを効率的に接種することも重要なポイントかもしれません。

さらに、牛乳には脳卒中や心臓病のリスクを下げる効果があるとされています。この効果は、乳製品に含まれる成分によるものであり、牛乳にも同様の効果が期待されます。ただし、牛乳を過剰に摂取することは肥満や糖尿病などのリスクを高めることがあるため、摂取量には注意が必要です。日本人は牛乳を毎日コップ1杯(200ml)飲むと健康効果を得られるとされています。

以上のことから、牛乳は成長期の子どもたちにとって特に重要な飲み物であり、また成人でも適度に摂取することで健康に良い影響を与えることができます。ただし、摂取量には注意し、適切な量を守るようにしましょう。

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牛乳アレルギーと不耐症の違いと代替品

実は牛乳が引き起こす病気として、アレルギーと不耐症がありますが、明確な違いをご存知の方は少ないのではないでしょうか?

牛乳アレルギーは、人の免疫系が牛乳に含まれるカゼインや乳糖などの成分を異物として認識し、過剰反応を起こすために発症する病気です。牛乳アレルギーは、摂取するとアナフィラキシーショックを引き起こす危険があるため、重症化する場合があります。そのため、発症する可能性がある人は、食品の原材料表示を確認することが必要です。 牛乳アレルギーは、乳幼児期に多く発症することが多く、大人になっても続く場合があります。また、牛乳アレルギーは、小麦アレルギー、卵アレルギーと並んで、日本人に多く見られるアレルギーの一つです。

一方、牛乳不耐症は、乳糖を分解するために必要な酵素「乳糖分解酵素」の量が不足していることによって、乳糖が分解されずに腸内に残ってしまい、様々な症状を引き起こす病気です。症状には、下痢、腹痛、膨満感、ガスの増加、吐き気などがあります。牛乳不耐症は、遺伝的な要因によって発生することが多く、一度発症すると治ることはほぼないとされています。しかし、乳糖分解酵素が含まれるヨーグルトや乳酸菌飲料などを選択することで、消化を助けることができます。

牛乳アレルギーの場合は、代替品として、植物性のミルクや豆乳などがあります。豆乳は、大豆から作られる非乳製品であり、脂肪分やカルシウム量は牛乳に比べて少ないものの、ビタミンEやイソフラボンなどの成分が豊富に含まれているため、女性に特にオススメです。アーモンドミルクやココナッツミルクなども人気があります。

牛乳不耐症の場合は、牛乳アレルギーとは異なり、牛乳そのものを避ける必要はありません。代わりに、乳糖を分解する酵素を含む加工乳製品や、植物性のミルクや豆乳などを摂取することができます。また、ヨーグルトや乳酸菌飲料などを摂取することで、乳糖分解酵素が不足していても、腸内の善玉菌の働きによって牛乳糖が分解されるため、消化を助けることができます。

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牛乳の種類について知ろう!

では、最後に牛乳の種類について簡単に説明して締めたいと思います。「牛乳ってどれも同じでしょ?」と思っている方もいらっしゃるかと思いますが、意外と種類によって商品の特徴は様々です。今度、買い物する時にぜひ食品表示を確認しながら、乳製品の奥深さを感じとっていただけると嬉しいです。

■生乳
生乳は、厳密には牛乳の原材料のことで、牛などの乳をそのまま搾乳した新鮮な乳を指します。生乳には脂肪分やたんぱく質、ビタミン類、カルシウム、鉄分、マグネシウムなどの栄養素が含まれています。ただし、微生物の繁殖が早く、保存が難しいという欠点があります。そのため、加熱処理や低温殺菌などを施し、病原菌を除去したり鮮度を保つ方法が採られます。生乳を加熱殺菌しただけのものを一般的な牛乳(成分無調整牛乳)と呼んでいます。

■成分調整牛乳
成分調整牛乳とは、普通の牛乳よりも脂肪分を調整したり、タンパク質やカルシウムなどの栄養素を増減させたりすることで、特定のニーズに合わせた牛乳を作り出す加工食品のことを指します。例えば、アスリート向けにタンパク質を多く含んだ高タンパク牛乳があったり、高齢者向けにカルシウムを増量した牛乳が販売されていたりします。また、低脂肪や無脂肪の成分調整牛乳もあり、ダイエット中の人や健康志向の人に適しています。成分調整牛乳は、特定の栄養素を摂取したい人や、普通の牛乳の風味や口当たりが好みでない人にとって、栄養バランスを考慮した選択肢として人気があります。

■低脂肪牛乳
低脂肪牛乳は、成分調整牛乳の一つです。普通の牛乳よりも脂肪分が少ない牛乳で、乳脂肪分を0.5%以上1.5%以下にしたものです。脂肪分が少ないですが、その他の栄養素の量は全く変わらないので、ダイエット中の人や健康意識が高い人に人気があります。また、飲み口が軽く、後味がさわやかなのも特徴です。

■脱脂乳・無脂乳
脱脂乳・無脂乳も、成分調整牛乳の一つで、全ての乳脂肪分を抜いた牛乳を指します。低脂肪牛乳よりもさらに脂肪分が少なく、カロリーも低いため、ダイエットに最適です。日本では脱脂粉乳として戦時中の学校給食に使用されていた歴史もあり、身近に感じている人も少なくないかもしれません。しかし、脂肪分が減っているため風味や口当たりが薄く、後味があまりよくありません。嗜好品として食べる食品ではないので、加工食品や調理に利用されることが多いようです。

■加工乳
加工乳は、生乳を加工して作られるさまざまな種類の乳製品を指します。例えば、牛乳を加熱処理して長期間保存できるようにしたコンデンスミルクや、乳酸菌を加えて発酵させたヨーグルト、チーズ、バター、アイスクリーム、生クリーム、練乳などがあります。

それぞれの製品によって、生乳を何度も加熱処理したり、乳酸菌を加えて発酵させたりすることで、特有の風味や質感が生み出されます。また、加工乳には栄養素の一部が失われるものもありますが、多くの場合、栄養素が補給されるため、食生活のバリエーションとして役立ちます。

※各種類の説明は一般的なものであり、商品によって異なる場合があります。

いかがでしたか。意外と知らない、「調整牛乳と一般的な牛乳の違い」もこれでおわかりいただけたかと思います。牛乳はこれほどの種類があるのは、消費者様の体にあう商品を自分で選ぶことができるようにするためです。ぜひ自分の体に合う牛乳を探して、健康な身体を維持して下さい。

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創業以来、北海道・十勝を拠点に、持続可能な農業経営を追求しているノベルズグループでは、現在、酪農牧場、肉牛牧場(肥育牧場、育成牧場)で正社員を募集しています。北海道内で12牧場、山形県(酒田市、最上町)で3牧場を経営しており、各牧場では異業種&移住転職を果たした仲間が、数多く活躍しています。業界未経験の方、移住先での仕事の選択肢を検討中の方は、気軽にご相談ください。「ノベルズウェーブ」ではそんな皆さんに役立つ情報を提供するほか、「ノベルズグループ採用サイト」では、現在募集中の求人情報を紹介していますので、併せてご参照ください。

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