田舎暮らしをするなら、まずは仕事の確保が先決。自分のスキルが生きる田舎の仕事とは
田舎暮らしをしたい、と思っている人が少なくない昨今。この盛り上がりの背景には、政府が地方移住支援制度を打ち出し、その動きに数多くの市町村が協力していることも関係していると思われます。とはいえ実際に、地方移住をするとなると、多くの人にとって気になるのは“仕事”ではないでしょうか。そこで今回は、「田舎暮らしと仕事」をテーマに掘り下げていきます。
仕事の前に田舎暮らしを実現させるにはどうしたらいいか?
まず、仕事はいったん脇に置いておいて、田舎暮らしを実現させる方法について考えてみましょう。田舎暮らしを希望する人の多くは、都会に暮らしている人ではないでしょうか。
現在、政府は地方移住支援制度を後押しし、全国の数多くの市町村が協力しています。「理想の田舎」がすでにある人は、目的にエリアが地方移住支援制度にどう取り組んでいるのかチェックしてみましょう。まだ、「理想の田舎」を絞り切れていない人は、公共の機関なども活用して調べ、自分の「理想の田舎暮らし」の舞台を探してみるのもいいでしょう。
田舎には仕事がない!? 田舎の人材不足は待ったなし
田舎暮らしを実現させたいけど、仕事が見つかるかどうか不安、という人もいるでしょう。実際には、少子化による人口減少、若者の都会への流出、さらに高齢化が進み、働き手が不足しています。
仕事の種類にもよりますが、伝統的な産業をはじめ、第一次産業、第二次産業などを中心に人手が足りていないのが実情です。
田舎で仕事を探すなら、田舎の課題と自分のスキルをマッチング
つぎに、田舎の仕事を見ていきましょう。
●伝統的な産業
地方特有の伝統産業は本来、技術の獲得に長期間かかることも多く、誰もが目指せる仕事ではありません。しかし、伝統産業の世界では、後継者不足が深刻な課題になっており、経験やスキルがなくても取り組みたいという熱意があれば、受け入れてもらえるケースも出てきました。
伝統産業ではすでに、豊富な経験を持つ技術者の確保が難しいこともあり、未経験でも歓迎(または未経験でも可)という場合もあります。伝統産業においては、事業継承を念頭に置き、跡継ぎ、後継者を真剣に求めているケースも珍しくありません。
●第一次産業(農業、漁業、林業)、第二次産業(製造業、建設業、工業)
特に地方は、人材が不足していることも少なくありません。外国人技能実習生の受け入れに頼る面も少なくないのでありません。たとえば北海道の十勝地方では、牧場における人材不足が見られ、都会から移住し、酪農業の仕事に就く若者も増えてきています。もし牧場や酪農に興味があるなら、考えてみるのもいいかもしれません。
●その他、医療・介護の現場
慢性的に人手が足りていないといってもいいでしょう。わが国では高齢化社会といわれるようになって久しいですが、特に地方には高齢化の波が押し寄せています。全国どこでも求められている介護士は、とりわけ地方では引く手あまたの職業といっていいかもしれません。
●電気、ガス、水道などインフラ関連
とても手堅い職種で、全国どこへいっても活躍しやすい仕事のひとつ。人々の生活を支えるインフラは、人間は快適に暮らすのに不可欠といってよく、地方でも安定した需要のある仕事といって間違いないでしょう。
<まとめ>
このように、田舎に仕事がないというのが事実ではない、と、理解していただけたのではないでしょうか。“自分が都会で積み上げたキャリアを活用し、田舎暮らしを始めることができるかもしれない。” そうでなく、都会で重ねたキャリアがストレートに生かしにくい場合でも、そもそも田舎には人材不足の職場が数多くあり、また、未経験からでも挑戦しやすい仕事がいくつも用意されています。
田舎暮らしの課題とは
田舎暮らしにも課題がないわけありません。たとえば、都会より給与の面で劣る場合があります。また、都会に比べてお店の数が少なく、買い物をする際の選択肢があまり多くないかもしれません。人手不足ではあるものの、都会の仕事に比べて求人情報を見つけにくい、という側面もあります。
その理由として、地方では経営者の年齢が比較的高い場合が多かったり、またデジタルツールやデジタルメディアを活用するスキルがおおむね高くなかったりするうえ、地方の求人情報をスマホでさっと探せるようなメディアやウェブサイトが、それほど充実していないことなどが挙げられます。
田舎での仕事探しは、簡単でない場合もありますが、家賃をはじめ生活費が安くなることも多く、プラスの面のほうが多いと考える人も少なくありません。豊かな自然、広々とした土地、おいしい空気など田舎の特長に魅せられ、地方移住を決める人が増えあることから、都会より田舎に魅力を感じている人が増えているのではないでしょうか。
田舎で求められる都会の経験ってどんなスキル?
では、都会での経験が田舎暮らしで生かされる場合について考えてみましょう。
●都会での仕事のキャリアがそのまま生かす。
介護職やインフラ関連の仕事などの職務経験が生かせることは、田舎暮らしにおけるメリットといってもいいでしょう。また、地域おこし協力隊なら、営業で、販売、PRや広報など、都会での仕事で身につけたスキルが大いに生かせるはず。業種・職種を問わず、都会の仕事で競合相手ともまれて磨かれた営業センス、プレゼンテーション能力、コミュニケーション・スキルなど、地方企業などからすると、大きなセールスポイントに映る部分がきっとあるはずです。
●IT技術やスキル。
都会で働く人のほうが、おおむね優れているといえるかもしれません。DX化推進の流れは地方でも見られ、ITスキルの高い人材は地方でも求められているといえるでしょう。
●Uターン、Iターンなどのケース。
都会から自分が育った地域で戻るUターンなら、都会で働き、暮らした経験を、自分の郷里や近隣の市町村のために役立てることができます。移住する市町村が自分の郷里などでなかったとしても、新鮮な視点でそのエリアを見つめることができるのでないでしょうか。旅先でさまざまな魅力を感じるように、その地域の出身者ではないからこそ、ピックアップできる、気がつく魅力というのがきっとあるはず。そのような、地域おこし協力隊を募集している市町村は全国各地にあり、それが地方移住支援制度と結びついていることもあります。
田舎暮らしと仕事を両立させ、次のステップへ
まずは、気になる市町村や仕事を中心に、あれこれチェックしてみるのがおすすめです。気になりながらもなかなか移住に踏み切れない人には、「週末田舎暮らし」「週末移住」など、少しずつ田舎暮らしに取り組んでいくことをサポートしてくれる自治体や市町村もあります。ちょっとした旅行やおでかけ感覚でトライしてみるのもひとつ手でしょう。
田舎暮らしに少しでも興味があるなら、地方自治体のサイトや地方移住支援のためのサイトをチェックしてみてはいかがですか。首都圏に在住しているなら、東京の有楽町にある「ふるさと回帰支援センター」に一度、足を運んでみるのがおすすめ。日本最大の移住支援窓口とされる同センターには、44都道府県1政令市の相談員が常駐しています。夢の実現へ向けて、まずは一歩進めてみましょう。
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