酪農インターンシップ、人気の理由は? 報酬あり・なし、どっちがいい?
酪農インターンシップを知っていますか。さまざまな企業などによるインターンシップが盛んですが、実は酪農業においてもインターンシップが行われているのです。そこで、酪農インターンシップ経験者の声をまじえながら、その内容を紹介するとともに、体験することの意義をお伝えします。
酪農インターンシップでは何を体験できるのだろう
「酪農のインターンシップ」と聞いてどう感じましたか。一般企業におけるインターンならともかく、「酪農のインターンって、一体どういうものだろう」と思ったのではないでしょうか。いや、そもそも、その前に「酪農のインターンってあるのか」とびっくりした人もいるかもしれません。
意外に感じた人もいるでしょうが、実は珍しくないのです。それどころか、酪農のインターンというのは案外、少なくない。それでは、酪農インターシップにおいて何を学べるか、何を体験できるのか、といったことなど幅広く語っていきます。
実際に就職する前に酪農インターンシップを申し込もう
酪農の現場への就職を目指している学生なら、まずは酪農インターンシップを申し込むのがいいかもしれません。あるいは、酪農の仕事に憧れているものの、就職するかどうかは迷っているという段階であっても一度、インターンシップに申し込んでみるのもいいのではないでしょうか。
また、酪農の仕事についてあれこれイメージしたり、実際にいろいろ調べていたりしていたとしても、インターシップを体験してみることをおすすめします。なぜなら、実際に就職してから「こういう仕事だとは思わなかった」「こんなはずではなかった」という気持ちになり、早々に職場を去ることになったら、学生側にとっても、牧場(ファーム)側にとっても喜ばしいことではないですから。そのような不幸を避けるためにも、インターシップを活用してみるのは悪くないのではないでしょうか。
酪農インターンシップを体験したことで、自信を持って牧場に就職!
ここで、実際に酪農インターンシップを体験した人の声を紹介しましょう。まず、大学生の男性Aさんの声です。「子どもの頃から動物が好きで、動物に関わることのできる仕事に興味を抱いていました。また、比較的都会で育ったので、大自然に憧れていたということもあります。最初は漠然と考えていただけでしたが、大学の友達も「インターンをどうするか」「インターン先はどこへ行きたいか」といった話をするようになり、自分も意識しはじめました。
そんなとき、インターネットで酪農インターンシップのことを知り、思い切って応募してみることにしたのです。学生時代に体験することなく、他業種に就職してしまったら絶対に後悔するだろう、と考えたからです。
ただ応募はしたものの、インターン開始の日が近づくと不安がふくらみました。酪農の仕事内容をほとんど何も知らなかったからです。しかし牧場のみなさんが笑顔で出迎えてくれたことで、不安が吹き飛びました。
インターンの期間は2週間。牛の乳しぼりをやるはずだ、とは想像していましたが、牛の糞を掃除するのはイメージしていなくて、正直とまどいました。でも「牛舎を清潔に保つことは牛の健康状態に関係してくるし、牛が出すミルクの質や量にも影響があります」と説明され、納得。自分が寝たり、生活したりする場所がきれいなほうがいい、というのは牛も人も同じでしょうから。
牛の乳しぼりに関しては、牛に抵抗され、搾乳機を付けるのがなかなかうまくいきませんでしたが、牧場の方に指導いただき、1週間ほどでどうにかできるようになりました。といっても、手伝っていただきながらですが。その他、牛の餌やり、餌づくりなども体験し、最後のほうは牛に愛情を感じるようになっていましたし、みなさんに親切にしていただき、牧場を去るときは涙が出そうになりました。
現在、牧場で働いていますが、もしも酪農インターンシップを体験していなかったら、この仕事を選んでいないかもしれません。あの体験がなければ、周囲の友達に影響されて「みんなと同じような仕事に」という感じで、なんとなく就職していたかもしれないので、本当によかったと思います。
社会人の酪農インターンシップ申し込みも大歓迎!
学校を卒業すると同時に、酪農の仕事に就くのはたしかに一般的かもしれません。しかし、社会人を経験したあと、酪農の仕事への転職を希望する人も少なくないのです。実はそのような人にも、酪農インターンシップ体験は役立っています。
社会人経験を経て、酪農の世界へ転職する人はインターネットや雑誌、書籍などで、仕事内容についてある程度調べてはいるもの、実際に自分の目で酪農の現場を見ていないケースも少なくありません。百聞は一見にしかず。就職する前に、酪農インターンシップを体験し、実際の仕事にふれてみるのがいいのではないでしょうか。
社会人インターンに参加した人の声を聞くと、現場を訪れて業務を体験してみたところ「あれれ、想像していたのと違うなぁ」と感じる人も少なくないようです。また、「大変そうなのはわかったけど、それはどの仕事でも同じ」と思い、「インターンを経験したことで、転職する決意が固まった」という声もあります。
いずれにしても、学生を対象とした酪農インターンシップと同様、就職してすぐミスマッチに気づくのは、転職者にとっても牧場にとっても悲劇といえるでしょう。「自分は社会人経験があるので、仕事がどんなものか知っているし、酪農の仕事についてもいろいろ調べたのでわかっている」と安心せず、社会人の人も酪農インターンシップを一度は体験してみるべきです。
就職しなかったが、インターンシップ経験は良かったの声も
酪農インターンシップを体験し、酪農の仕事に就いた人の多くは「インターンシップ体験をしてよかった」と感じているようです。たとえば、エサづくりも畑仕事の1つと考えることもできますが、具体的にどのような作業内容なのかは牧場(ファーム)にもよるので、一概にこういうものだ、とは言いにくいのも事実です。
しかし、実際にインターンを経験することで、事前にイメージしていたものと違っていたとしても、ギャップを埋めやすくなるものです。北海道のように牧草地を有するファームであれば、春から夏にかけて牧草を収穫する仕事が入ることも多く、エサづくりの比重が高いと感じる場合もあるかもしれません。牧草を収穫して自家製のエサをつくるというより、主に輸入飼料に頼るケースもあり、そうなると牧草を収穫するような作業の割合は少なくなってきます。
また、酪農インターン体験をすることで、自分が思い描いていた酪農の仕事のイメージとはかけ離れていたことに気づく場合もあるでしょう。そのような場合でも、実際に酪農の現場に転職してから自分の想像とのギャップに苦しむより、ずっといい、といえるのではないでしょうか。働きはじめたとたん、「こんな仕事だとは思わなかった」となるのは、雇用する側にとっても働く側にとって不幸でしょう。
また、酪農インターンシップには報酬があるものと報酬がないものがあります。これについてどちらがいいとは一概にいえませんが、どちらであれ、実際に就職する前にインターンを経験してみることをおすすめします。
実際に仕事をすることになっても、そうでなくても、酪農インターンシップ体験はプラスになるのではないでしょうか。牧場にとっても、あなたにとってもハッピーなマッチングになるよう、酪農インターンシップを体験してみるのはどうでしょう。もしもほんの少しでも酪農の仕事に興味があるのなら、一度トライしてみることをおすすめします。
たとえば、インテリア雑貨のショップに勤める女性Bさんは、社会人インターンを経験しました。「私は都会の生活に大きな不満を持っていたわけではありませんが、田舎暮らしにも憧れがありました。特に北海道へ何度か旅行をしたことがあり、あんなに広々とした場所に住んでみたいという思いもあり、1週間ほどの有給休暇をとって参加してみました。
牛の乳しぼりは子どもの頃、旅行で体験したことがあったのですが、思ったよりも難しくて「あれっ、こんな感じだったっけ」とショックを受けました。また、牛舎の清掃や、牛の餌づくりなど、思ったより重労働で、実際にやってみたら想像しているのと大違い。酪農業への転身も、頭の片隅にはありましたが、私には難しいかな、と思いをあらためました。
親切にしてくださった牧場のみなさんには申しわけありませんが、リフレッシュになったし、社会人対象の酪農インターンシップ体験ができたことじたい、現在では「人生経験としてとても良かった」と思っています」と胸を張るBさんは、インテリア雑貨店で今もイキイキと働いています。
学生向け・社会人向けに関わらず、酪農インターンシップには報酬があるものと報酬がないものがあります。これについてどちらがいいとは一概にいえませんが、どちらであれ、実際に就職する前にインターンを経験してみることをおすすめします。
実際に仕事をすることになっても、そうでなくても、酪農インターンシップ体験はプラスになるのではないでしょうか。牧場にとっても、あなたにとってもハッピーなマッチングになるよう、酪農インターンシップを体験してみるのはどうでしょう。もしもほんの少しでも酪農の仕事に興味があるのなら、一度トライしてみることをおすすめします。
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創業以来、北海道・十勝を拠点に、持続可能な農業経営を追求しているノベルズグループでは、現在、酪農牧場、肉牛牧場(肥育牧場、育成牧場)で正社員を募集しています。北海道内で12牧場、山形県(酒田市、最上町)で3牧場を経営しており、各牧場では異業種&移住転職を果たした仲間が、数多く活躍しています。業界未経験の方、移住先での仕事の選択肢を検討中の方は、気軽にご相談ください。「ノベルズウェーブ」ではそんな皆さんに役立つ情報を提供するほか、「ノベルズグループ採用サイト」では、現在募集中の求人情報を紹介していますので、併せてご参照ください。
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