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東京から北海道大樹町にJターンした私だからできる移住コーディネーター
移住の豆知識
公開日:2022年8月19日

東京から北海道大樹町にJターンした私だからできる移住コーディネーター

サイバーエージェント(東京)でプロデューサーとして7年、札幌にUターンして、アタラシイものや体験の応援購入サービス「MAKUAKE」を運営するマクアケの北海道拠点を立ち上げた岡山ひろみさん。名だたるベンチャーから一転。「景色に魅入られて」と“宇宙のまち”大樹町で移住コーディネーターとして活躍する理由は……。

大樹町移住コーディネーター/フリーランス
名前:岡山 ひろみ
◆35歳
◆札幌市出身
株式会社ノベルズ
ノベルズウェーヴ編集部
目次

Jターンなんて微塵も考えなかったサイバーエージェント時代

東京の大学を出て今やベンチャー界の雄のひとつサイバーエージェントに入社。Ameba(アメーバ)ブログ、ソーシャルゲーム、アプリゲームなどのプロデューサーとしての7年間は想像を絶する戦いの日々だったそう。

編集部

改めて自己紹介をお願いします。

岡山さん

北海道札幌市で生まれ育ち、東京の大学へ進学。卒業後は、在学中のアルバイト先でもあった株式会社サイバーエージェントに新卒で入社し、ブログ、ソーシャルゲーム、アプリゲームなどのプロデューサーやディレクターを7年務め、札幌にUターン……。

編集部

もう少し詳しく、特にサイバーエージェント時代の話を聞きたいです。

岡山さん

サイバーエージェント時代は、ものすごく仕事をしましたね。入社の動機も「ここならば、たくさんの経験を早く積める」とベンチャー感の強さを求めて入りましたから、がむしゃらに仕事していたと思います。

気がつけば、ゲーム開発のプロダクトマネージャーとなり、約50人のチームを動かしていました。2年間の開発を経てローンチさせて、App Storeの無料ランキング1位を獲得もしました

当時は、会社からの期待に応えるために頭から“仕事”が離れることはありませんでしたね。マネジメントも未熟で、エンジニアの皆さんから叱られた回数は数えられません。目眩や吐き気と戦いながら、休日は身体と心のメンテナンスに明け暮れていました。

そんな中で、相談した先輩からは「鉄の女になれ」と助言を頂きましたが、7年間を戦い抜き、結局、鉄の女にはなれませんでした。それでも感情が消えずに故郷北海道へ戻れたことは良かったです。何より、たくさんの経験を積めたことは私にとって財産となりました。サイバーエージェントには感謝の気持ちでいっぱいです。

地方移住の成功例を大公開。北海道へ移住後、2年で起業したキャリア夫婦の物語

ふるさとへ帰るも企業は放っておきません

壮絶な戦いを終え、ふるさと北海道札幌へ戻る岡山さんに待っていたのは、今や有名スタートアップ企業「株式会社マクアケ」でした。北海道拠点の立ち上げに奔走することで、癒やされたはずの身体と心に変化が……。

編集部

壮絶な体験談をありがとうございます。負けたわけではなく戦い抜いた決断ですね。

岡山さん

ありがとうございます。正直、東京での生活が息苦しく感じてもいました。そうして2017年9月に郷里の札幌に戻るんですが、フリーランスとして様々な仕事をかき集めて生活していました。ところがそんな生活はすぐに幕を閉じます。アタラシイものや体験の応援購入サービス「Makuake」を運営する株式会社マクアケから声がかかり、北海道拠点を立ち上げることになるんです。

編集部

優秀な人材を企業は見逃しませんね。幕を閉じてからの幕開け!

岡山さん

ありがとうございます。“やりがい”のある仕事でしたが、結局は、また自分を痛めつけ、追い込んで行くんです。私のミッションはMakuakeというサービスを北海道に根付かせることでした。社会人人生は東京での経験しかない私にとって、北海道と東京の時間軸の違いには戸惑いました。

ご存知の通り、北海道は農畜海産物の宝庫です。素材の良さを売りにしているので、商品価値を高めるという概念があまり根付いていません。原料として大消費地に届ける構造のため、自分たちで商品を作り独自の価値をつけ、大消費地に対して高額で売っていくという考え方が、当時は多くなかったです。

北海道中を駆け巡り、「原料として届ける構造」から「新たな価値を届ける構造」の必要性を語りかけましたが、それを変えるには長い時間を必要とするのだと実感しましたし、東京本社の理想とする成果を出せない日々が続き、しんどくなっていきました。

編集部

また身体と心をすり減らしたわけですね。

Uターン転職を果たした夫婦の物語。地方移住の不安は?どんな働き方しているの?
岡山さん

結果的にそうなりました。新型コロナウイルスの感染が拡大する前でしたので、社会全体としてリモートワークに慣れていなく、余計に孤独感を強めたのかもしれません。上司も同僚も友人もいない環境下で戦うなか、ついには何かに追いかけられる悪夢を見るようになっていました。

編集部

悪夢にうなされる人なんて、ドラマの世界だけかと思っていました。

岡山さん

その頃には、「早くこの環境から逃れないと、取り返しがつかなくなる」と不安も高まり、退職を決意いたしました。

編集部

かける言葉もありません。

岡山さん

ところが、退職が決まる頃には人生も動きだしました。東京に残っていた現在の夫と結婚。その際に条件として出したのが「北海道に家を建てて暮らすこと」です。

編集部

東京でキャリアを積む旦那様にとっても所属しながらの地方移住は大変だったのではないでしょうか。

岡山さん

夫はエンジニアでリモートワークに適していたことが功を奏したことは事実です。それでも、前例がないなかで会社に迷惑をかけず、所属したまま北海道で暮らせるよう、創意工夫をしながら社内調整してくれた結果です。夫に感謝ですね。

編集部

おめでとうございます。

地方移住先として北海道大樹町に決めた理由は「日高山脈」

人生で2度の限界を経験した岡山さん。心と身体が疲弊する中、救いの手となった“結婚”というイベント。転換期を迎えたことで、岡山さんの人生は新たな方向へと進み始めます。

岡山さん

ありがとうございます。また、そんな人生の過渡期に知人から「北海道の大樹町に家を建てたので遊びにこない」と誘われ、大樹町にはじめて足を踏み入れることになるんです。

編集部

大樹町への移住が近づいてきましたね。

岡山さん

知人宅を訪れた瞬間、白黒に見えていた世界が、一気に鮮やかな彩色を取り戻したのを覚えています。その後は、少し間、静かで雄大な美しい姿に言葉を失っていましたね。

「こういう生き方もあるんだ。私も日高山脈を観ながら暮らしたい」

振り返れば、大学卒業時に目的がないからという理由で、がむしゃらに仕事して、色々な経験を積むために入社したサイバーエージェント。自分の価値が認められ、求められるままに入ったマクアケ。今回は違います。自分の意思で「ここで生活したい」と明確な目的が生まれた瞬間でした

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編集部

おめでとうございます。

岡山さん

ありがとうございます。私たちの掲げた条件は「日高山脈が観られる場所」「空港がそばで夫の会社のある東京に行きやすい場所」「雪かきが嫌いなので雪の少ない場所」「実家の札幌に行きやすい場所」の4つでした。

生活が便利な都市部で言えば、「旭川市」か「帯広市」でしたが、住宅街となると窓からの景色が私の求める姿とは異なります。消去法で絞られたのが隣接する中札内村、更別村、大樹町の3つの自治体でした。家を建てる土地を探す中で見つけたのが現在の場所「大樹町」でした。そうして2020年5月に自宅が完成。夫婦ともに田舎暮しのスタートとなりました。

大樹町移住コーディネーターとして生きる

人生で初めて自分の目的である「日高山脈を観て暮らしたい」との想いを実現させた岡山さん。北海道大樹町に念願の家を建て、夫婦ではじめた新生活。岡山さんの田舎暮しは始まったばかりです。※画像はイメージで実際の大樹町の写真ではございません。

岡山さん

ありがとうございます。「日高山脈を観ながらの生活」を実現できた理由のひとつが、ライターとしての仕事でした。2019年からコツコツを書くお仕事をする中、移住のタイミングで東京と札幌の会社から安定したお仕事を頂けたことも大きかったですね。

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岡山さん

とはいえ、移住してはじめて田舎暮しや地方移住は簡単に進まないことが多々あることもわかりました。住む家ひとつとっても、私たちは新築住宅を選びましたが、通常は賃貸からはじめる方が多いでしょう。住み始めて2年。ライターとして多くの“まちの人”の話を聞き、“まち”との距離感を縮めてきました。取材を進める中で、大樹町の課題や必要とされる事柄などが見えるようにもなりました。

編集部

うんうん。そうしてどうなったのですか?

岡山さん

2022年4月に移住コーディネーターとなりました。

編集部

おめでとうございます。

岡山さん

ありがとうございます。「地方移住」や「田舎暮し」がトレンドになりつつあります。いつか地元に帰りたいと思うUターン者も増えたことで、インターネット上には多くの情報が集まっています。

それでも「大樹町」での田舎暮らしの情報がたくさんあるかと言えばそうでもありません。暮らす場所によって、生活スタイルは様々ですし、仕事だって産業基盤や人口の違いで、選択肢は千差万別。東京で経験を積み、出身地でもない場所に移住した私だからこそ話せることってあると思うんです。

そこで、宇宙のまち大樹町 公式noteを立ち上げ、私が客観的に見て感じたことや住むために必要な情報をお伝えしています。

編集部

目が輝いていますね。心も身体も疲弊していないのを感じます。本当におめでとうございます。

岡山さん

ありがとうございます。note以外にも「大樹町移住ホットライン」というLINEアカウントを作りました!(ホットラインとLINEをかけています)

編集部

相談窓口ですね。

岡山さん

改めて、移住コーディネーターとしての私のミッションは2つ。「移住してもらう」と、「定住してもらう」です。LINEアカウントは、移住前の不安・疑問解消だけではなく、移住後の素朴な疑問に答えたいと思って開設しました。

例えば、「友だち作りたいけど、どこでどうやって出会うんだろう?」「アルミホイルって何ゴミだろう?」「町内会って何をしてくれるんだろう?」「パート先を探しているけど、どこで見つけたら良いんだろう?」「子育て支援ってどんな物があるんだろう?」などなど。

大樹町役場に聞けば、親切丁寧に教えてくれます。それでも、電話するのってちょっと気が引けますよね。少なくとも私はそうでした。疑問が増え続けたり、頼れる人と出会えなかったり、孤独って簡単に人の心を蝕みます(岡山調べ)。だから、その突破口になりたい!そう思って、LINEアカウントを開設しました。

※下のQRコードから友達申請ができます

編集部

実体験があるからこそ必要と感じたわけですね。

岡山さん

はい、大樹町に住むためのことなら私に聞いてください。

編集部

大樹町移住コーディネーターの存在は心強い!ですね。

岡山ひろみさんについてはnoteをご覧ください。
https://note.com/akaruiokayama/n/n9241c52912a8

牧場で働くなら、ノベルズでチャレンジ!

創業以来、北海道・十勝を拠点に、持続可能な農業経営を追求しているノベルズグループでは、現在、酪農牧場、肉牛牧場(肥育牧場、育成牧場)で正社員を募集しています。北海道内で12牧場、山形県(酒田市、最上町)で3牧場を経営しており、各牧場では異業種&移住転職を果たした仲間が、数多く活躍しています。業界未経験の方、移住先での仕事の選択肢を検討中の方は、気軽にご相談ください。「ノベルズウェーブ」ではそんな皆さんに役立つ情報を提供するほか、「ノベルズグループ採用サイト」では、現在募集中の求人情報を紹介していますので、併せてご参照ください。

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