失敗しないUIJターン 転職・就職する方法とは!地方移住を徹底解説
リモートワークの普及で地方移住が身近になった昨今。インターネットで「移住・転職・就職」などの関連キーワードで検索するとUターン・Iターン・Jターンの文字が目に入ります。今回は移住の“基本のき”を解説したいと思います。
Uターン・Iターン・Jターン転職・就職とは?
地方に住みたいと思った人が一度は目にするキーワード。それがUターン・Iターン・Jターンです。略してUIJターンとも言われたりしますが、きちんと意味を理解している人はどれだけいるでしょうか。
【Uターン就職、Uターン転職】
Uターンとは文字通り、戻ることです。例えば、地方(田舎)で生まれ育ち、都会の学校に進学し、卒業後に故郷で就職をすることを指しますが、都会に残り3・5・10年と経験を積んでから故郷に戻って転職・就職・起業・家業を継ぐのも同じです。
もちろん、故郷の学校を卒業した後に、都会で就職して、その後に故郷に戻って転職することも含まれます。
【Iターン就職・Iターン転職】
Iターンとは、都会から地方へ移住することを指します。都会に生まれ育ち、都会の学校を卒業して地方で就職することをIターン就職ですが、都会で就職した後に地方に移住して働くことをIターン転職といいます。
最近は、都会で育ち、旅行を通して地方の魅力に惹きつけられてIターンする人や、地方の経済資源や優遇・支援制度を活用して、起業を目的にIターンするケースも増えていると言います。
【Jターン転職】
Jターンとは、地方出身者が一度は都会へ進学、あるいは就職した後に地方移住した際に故郷ではない地方で転職することを指します。例えば、北海道帯広市(人口16万人)で生まれ育ち、進学や就職で東京に出た後に、北海道札幌市(人口約200万人)に移住して働くことです。
地元(故郷)に戻りたいが、希望する仕事がないので、故郷よりも都会で仕事の選択肢があり、生活の利便性も整う地方都市に移住することですね。休日には郊外の自然を楽しむゆとりを得たり、故郷に帰って家族や地元の友人・知人とも会えます。
その他、大都会よりも家賃や物価が安く、それでいて不便を感じない生活ができますね。
【Uターン、Iターン、Jターンする人が増えている理由】
これまでも第二の人生を送ることを目的に一定層(老後や早期退職)の人は、U・I・Jターンを実現してきました。ところが、最近ではインターネット環境があればどこでも仕事ができるノマドワーカーを中心に、U・I・Jターン者が増えてきました。そんな中で、新型コロナによって、企業の考え方が一変。働く場所を限定しないリモートワークやワーケーションといった働き方の多様化で急速に増えているようです。
ほかにも、子育て世代は、都会よりも子育て支援が受けられやすく、子どもをのびのび育てたいといった理由で地方移住を考える方もいます。
地方移住の働き方とは?
ノベルズウェーヴでも過去に何度も書いてきましたが、地方移住をする上で最も重要なのが「仕事」です。当然ながら、都会に比べて地方には仕事の数も少なく、業種が限られるため少ない選択肢の中から転職先や就職者を選ばなければいけません。すると、東京や都会で得た経験を生かせる業種がないという理由から地方移住を断念せざるを得ないという選択に迫れます。
そういう方にお伝えしたいのが、地方で仕事をする場合は、視野を広げて、これまでの経験(業種・職種)にとらわれない働き方を考えることで突破口が見つかります。
大手人材会社Aさんはこう話します。
「田舎は仕事がないわけではありません。もちろん、求人件数は少ないですし、仕事の業種も限られますが、人手不足は都会よりも顕著なので、ご自身のこれまでの経験を棚卸しすれば、活躍できる業種はみつかります」。
地方移住の際の仕事のスタイルについては過去記事をご覧ください。ここでは一部をご紹介します。
地方の基幹産業でもある農林水産業であっても、農業や漁業経験者でなくとも仕事はあります。「食」を支える農業と漁業は国の保護産業ですが、担い手や後継者不足による人手不足が最大の課題です。一方で、ロボットやIT技術による機械システムの導入による自動化も進み、現場作業の効率化が図られ、一昔前の「朝から晩まで体力勝負で働けども儲からず」というイメージから脱却しはじめています。
作業の効率化に加えて、生産物のブランド化(付加価値)や新商品(加工)開発による付加価値で新たな収益を生み出している生産者も増えています。
例えば、一次産業の未経験者であっても、製造業での自動化や流通マーケティング・PR・広報の経験があれば、大規模化が進む農業法人への転職で生かせます。
もちろん、自ら就農するのもいいでしょう。地方では新規就農支援制度が整っていますので、未経験者であってもサポートを受けられ、現場の効率化や販売戦略上でこれまでの経験を生かすことで儲かる農業(一次産業)も夢ではありません。
振り返れば、バブル崩壊後の不景気が続いた1990年代~2000年前半までの就職氷河期に大学を卒業した人たちは、現在40代。本来であれば企業の中堅や経営者層といった会社を牽引する立場となっている世代です。ところが、大量の非正規雇用者や失業者を生んだ就職氷河期の世代は、正社員として働けず、派遣や契約のまま、現在に至っている人も多いのです。
そこで起きているのが、企業のマネジメント層不足です。本来であれば会社を牽引する世代が前述の理由で少なく、人材層がぽっかりと空いてしまっているのです。マネジメント層の不足は地方の企業においても同様です。首都圏のチームリーダーやプロジェクトマネージャーのほか、部署・部門長の経験者を欲しがる地方企業は多いんです。
移住とは定住だけじゃないんです
働き方の多様化は、「必ずしもオフィスで集まる必要はない」と企業運営の有り方も変えました。その結果、移住を考える人が増え、自分や家族の生き方の中に「地方で暮らす」という選択肢が増えたのです。とはいえ、いざ地方へ移住した後に「思い描いていたのと違った」と移住先とのミスマッチが起きることもあるでしょう。
そんな方々にお伝えしたいのが、「移住=永住」ではないということです。大切なのは、自分や家族にとって最適な場所をみつけることです。間違えることだってあります。ここでは、移住には色々な仕方があることをご紹介いたします。
【ワーケーション】
ご存知の方も多いですね。ワーケーションは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を掛け合わせた造語で、旅先で余暇を楽しみながら仕事をしたり、新プロジェクトを立ち上げる際のチーム力を強化する目的から一昔前の合宿の延長線のイメージで活用する新たな仕事のスタイルです。
【多拠点生活】
平日は都会で仕事をし、週末だけ地方で暮らすスタイルです。中には、都会と地方に拠点を保有する強者もいますが、ある程度の収入がなければ維持が難しいスタイルです。
【短期滞在型】
数日から週間・月間・半年といった期間限定で地方に暮らす「田舎暮らし体験」です。ほかにも農業や酪農などではインターンシップ制度を設けている自治体も多いので、準備段階として、短期的に住み、実際に仕事を体験することで移住を決断する人もいます。
例えば、北海道帯広市では、短期間の移住体験ができます。3泊以上滞在する方に対し、民間事業者(ちょっと暮らしサポーター)と連携し、滞在施設が割安で提供されるほか、地域での生活などに関する情報提供を行う「ちょっと暮らし」施設を紹介しています。
詳しくは以下のページをご覧ください
https://www.city.obihiro.hokkaido.jp/iju/1007690/1005890.html
【定住型】
まさに移住の先にあるのが定住です。当たり前ですが、住んでみて「ここでずっと暮らしたい」と思った方がとるスタイルです。移住者の中には、「最初に住んだ地域では定住をきめられず、数年後に別の場所に住み、定住を決めました。定住した決め手は“ひと”でした」という方もいます。
移住までの7つの流れ
ここまで地方移住の基本のきを解説してきましたが、最後に地方移住をするにはどういった流れで進めればいいかを列挙していきます。
1 自分のキャリアの棚卸しと将来像
移住するには「仕事」選びが大切です。選択肢が狭まる地方で「自分が何ができるか」「自分は何がしたいのか」「どんな生活を求めているのか」「将来、どう生きたいか」を棚卸しして、書きだすことをおすすめします。
2 移住先を探す
自分自身を知り、移住する目的が決まったら、純粋に「どこでどんな暮らしをしたい」に照らし合わせて候補地をリストアップしてみましょう。
3 情報収集(移住支援制度)
候補地が決まったら、先ずは自治体ホームページの移住政策について調べましょう。最近は多くの自治体が移住政策に力を注いでいますので、移住者に対する支援がわかりやすく記載されているはずです。次に読み込んで、条件が良ければ自治体の窓口に問い合わせしてみましょう。積極的に東京や都会で移住相談会を開いている自治体もあるので、足を運んで直に聞くのもいいでしょう。
4 現地訪問(旅行・短期体験など)
移住先が決まったら、実際に現地を訪れてみましょう。前述した通り、自治体には短期体験プログラムを用意していることもありますし、中には旅費を補助してくれる自治体もあります。できれば、旅行よりも実際に住む体験プログラムを選ぶことをおすすめします。さらに、現地で他の移住者に会えるようであれば、自治体担当者に相談するなどして準備をお願いしましょう。
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5 仕事を決める
移住体験をすることで住むイメージがつきますが、ここからが大変です。生活の糧となる「仕事」を探します。すでに自治体への相談の中で仕事の話も出ているので、求人媒体や職業紹介を受けていると思います。自分のキャリアの棚卸しと照らし合わせて、色々な角度で自分が活躍できるかを描きながら決めていきましょう。住む場所も大事ですが、働く会社も大事です。仕事が上手くいかなくなると、全てが嫌になることもありますので、じっくり考えることをおすすめします。
6 住まいを決める
移住先と仕事が決まったら、住居です。東京では電車や公共交通機関を使った生活ですが、多くの地方が車生活です。車の購入。通勤までの時間。コンビニやスーパー、医療機関の場所など、自分の生活スタイルにあわせて住居を決めていきましょう。北海道であれば、雪が降った際の雪かきサービスのあるマンションや、駐車場に屋根があるか、暖房設備なども重要です。自宅前の道路が幹線道路でない場合は、自治体による除雪作業が遅い場合もあるので、詳しくは自治体職員に確認しておくとよいでしょう。
7 移住
すべてが決まったら、いよいよ移住です。地方では多くの周辺住民があなたのことを気にしていますので、ご近所へのあいさつまわりを忘れずに!最初は、周囲の目が気になったり、声をかけられることで、都会時代には感じなかったことがストレスになるかもしれません。ただ、受け入れる田舎の方も都会からくる新たな住人が少し怖かったりするんです。積極的に話しかけてコミュニケーションを図ることで、すぐに打ち解け、多くのサポートを受けることができるしょう。
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創業以来、北海道・十勝を拠点に、持続可能な農業経営を追求しているノベルズグループでは、現在、酪農牧場、肉牛牧場(肥育牧場、育成牧場)で正社員を募集しています。北海道内で12牧場、山形県(酒田市、最上町)で3牧場を経営しており、各牧場では異業種&移住転職を果たした仲間が、数多く活躍しています。業界未経験の方、移住先での仕事の選択肢を検討中の方は、気軽にご相談ください。「ノベルズウェーブ」ではそんな皆さんに役立つ情報を提供するほか、「ノベルズグループ採用サイト」では、現在募集中の求人情報を紹介していますので、併せてご参照ください。
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