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田舎暮らし・地方移住を政府が後押し、目指せ!東京圏から年1万人
移住の豆知識
公開日:2022年12月19日

田舎暮らし・地方移住を政府が後押し、目指せ!東京圏から年1万人

政府の新たな地域活性化策「デジタル田園都市国家構想」の総合戦略案に重要目標として「2027年度に東京圏から地方への移住者を年間1万人」が掲げられました。まさに地方移住時代の到来です。今後は地方と都心の格差を埋める動きが活発化し、地方発の起業が増えるのではないでしょうか。

目次

地方移住が加速!政府も応援!東京圏から地方移住者を年間1万人へ

北海道に移住したい!と思う人が最近どんどん増えてきて、実際に移住者しちゃう人が増えています。そんな動きがさらに加速するようです。

政府は、新たな地域活性化策「デジタル田園都市国家構想」の総合戦略案を公表し、その中で、重要目標として「2027年度に東京圏から地方への移住者を年間1万人」を掲げました。さらに、「地方での起業を27年度に約千件」という、これまた地方移住を促進させる方針を示すという、地方移住時代を後押しする施策を打っています。

報道によれば、今後は、岸田文雄首相をトップとする会合での議論を経て、年内に閣議決定するようです。

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とはいえ、年間1万人を地方へ移住させた場合、所得格差の壁にぶち当たります。例えば、賃金構造基本統計調査によると、東京都の平均年収は約580万円ですが、北海道は440万円ほどで、約140万円の差があります。つまり、地方移住はしたくとも年収が大幅に下がるというデメリットが先行し、地方移住へと踏み出せないというわけです。

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中には、都心に比べて家賃や教育費などの生活費がかからないや、満員電車や巨大会社組織でのストレスが軽減できるというメリットと差し引いて地方移住を決める人もいるでしょう。

それでは、東京圏(一都三県)から年間1万人を地方移住させる目標達成は厳しい気もしますが、さすがは政府です。テレワークやリモートワークの普及による「転職なき移住」も含めて実現を目指すそうです。地方起業の千件についても、さまざまな支援事業を実施することで、多くの人たちが起業に挑戦できる仕組みを導入するそうです。

田舎暮らしや地方移住を応援するWebメディア「ノベルズウェーヴ」としては嬉しい限りですが……。

地方移住を加速させるとタイムマシン経営で儲かる地方起業が増える?

政府が後押しするほど、地方移住が日本にとって大事なことには理由があります。

みなさん「タイムマシン経営」という言葉を知っていますか?

海外(これまでは主に米国)で成功したビジネスモデルを日本で展開し、大きな利益を得るというビジネス手法です。国内で置き換えれば、東京で取り入れたり、流行ったものが数年後に地方へ広がるという仕組みです。

長きにわたって日本は、政治・経済、人口・情報の多くが都心部に集中する東京一極集中でした。つまりは、多くのビジネスの最先端が東京に集中してきました。

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外資系ビジネスコンサルタントのAさんは言います。

「海外、とりわけ米国で生まれた新技術やサービス、経営手法などは、当然ながら東京で取り入れられて、その後、関西圏や都市部に広がり、地方に浸透するには5~10年はかかっていました。東京で経験を積んだ人材がUターンした際に感じる、都心と地方のギャップはそのせいですね。いくらインターネットが普及したとはいえ、結局は東京と地方では時差があります。だからこそ、前述の東京で働いた人材が地方へ移住すると“仕事のできる人”になるのです」

つまりは、東京や都市部で経験を積んだ人材が、地方へ移住すれば都心と地方の時差を埋めることにつながり、地方経済の発展に寄与するというわけです。

タイムマシン経営の時間を短縮させるには、政府が掲げた東京から年1万人の地方移住を加速させて地方起業を千社にすることで実現できますね。

東京から1万人を地方移住させるための方法

都心と地方の格差を解消するためには、タイムマシン経営の時間短縮が鍵ですが、ここで所得の格差が弊害となります。

都市部でもらっていた給与額を求めても地方では払えません。多くの人は生活水準を下げることに抵抗を感じるはずです。これにより、人材は都心に留まり、地方との「時差」はなかなか縮まりせん。

そこで、時差を埋める方法を紹介しましょう。

ここ数年、「働き方改革」という言葉が一人歩きしていましたが、2020年からはじまった新型コロナ流行による影響により、リモートワークが普及しました。

これにより、東京一極集中の是正がはじまりました。

NTTやトヨタ自動車といった大手企業では、リモートワークを推奨し、働く場所を自由に選択できる時代が到来。その結果、21年には家賃の高い都心部から家賃の安い地方へ移住する人が増え、東京23区で初めて「転出超過」となり、転出者数が転入者数を1万4828人も上回り、東京一極集中に終止符が打たれました。

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前述した通り、「時差」を縮めるには、都心から地方への人材流動化(地方移住)が必須です。ですが、所得の格差などを理由に縮まりませんでした。

ところが、新型コロナの影響を機に、リモートワークが広がり、あっという間に当たり前となりました。

多くの人が東京のオフィスに通勤する必要性がなくなり、家賃の高い東京を離れて地方へ移住する人が増えたというわけです。

一方で、地方移住とは別の形で地方の仕事をするひとが増えています。「副業」の浸透です。東京や都市部で経験は、地方において「仕事ができる人」の代名詞という話をしましたが、副業は、東京や都市部にいながら地方の企業の仕事を請け負う、つまりは「副業×地方」の構図が出来上がりつつあるのです。

そこで、政府の掲げる「東京から年間1万人の地方移住」の目標にもテレワークやリモートワークの普及による転職なき移住が含められたわけです。

もうおわかりですよね。

地方移住と地方の仕事を副業という2つが進めば、都市部の人材が地方で働くあるいは地方の会社の仕事をすることとなり、都市部の最先端の経営手法は技術・ノウハウを地方に広めることになり、格差と時差を一気に縮めてくれます。

つまり、政府は地方移住増を後押ししつつ、副業推奨で、将来的な地方移住にもつながる「関係人口」を創出・拡大させることを重要目標としたのです。

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これが日本全体をどう押し出すのか。

前出のコンサルタントはこう説明します。

「現在、日本の企業数は約360万社ですが、そのうちの99.7%が中小企業です。そのうち、75%が首都圏以外の地方に存在します。また人口の7割近くも首都圏以外でGDP(国内総生産)の7割弱が首都圏以外の稼ぎです。地方経済が成長・発展すれば、日本経済全体を押し上げる力があるということです


まさに、地方の力を侮るなかれ!です。

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